内臓下垂・子宮脱の原因と骨盤との関係
2019年10月23日
「内臓が下がっている気がする」「下腹だけぽっこり出る」「内臓下垂とはどんな状態なの?」と気になっていませんか?
一般に「内臓下垂」という言葉は、胃や腸などのお腹の中の臓器が通常より低い位置にある、または下がっているように感じる状態を表す言葉として使われています。
ただし、「内臓下垂」はひとつの病気を指す正式な診断名として使われているわけではありません。胃下垂や、女性の場合は子宮・膀胱・直腸などが下がる「骨盤臓器脱」など、実際には異なる状態が含まれていることがあります。
この記事では、神戸市兵庫区で姿勢や骨盤まわりのお悩みに対応している、かとう鍼灸整骨院が、内臓下垂とは何か、考えられる症状や原因、自分で気付きやすいポイント、病院を受診した方がよい症状について分かりやすく解説します。
※下腹部の膨らみや胃腸症状、排尿・排便の異常にはさまざまな原因があります。この記事だけで自己診断せず、気になる症状が続く場合は医療機関へご相談ください。
内臓下垂とは?内臓が下がった状態を指す言葉
「内臓下垂」とは一般的に、胃や腸などの内臓が本来イメージされる位置よりも下がっている状態を表す言葉です。
代表的なものとしてよく知られているのが「胃下垂」です。ただし、内臓の位置にはもともと個人差があり、臓器の位置が低いだけで症状が出るとは限りません。
また、女性では骨盤内にある子宮・膀胱・直腸などを支える骨盤底筋や周囲の組織が弱くなることで、臓器が腟の方向へ下がる「骨盤臓器脱」が起こることがあります。
そのため、「内臓が下がっている感じがする」という場合でも、胃腸の問題なのか、骨盤内の臓器や骨盤底の問題なのか、姿勢や腹部の筋力などが関係しているのかによって対応は異なります。
内臓下垂でみられることがある症状
内臓下垂という言葉で検索される方には、次のような身体の変化を感じているケースがあります。
- 下腹部がぽっこり出て見える
- 食後にお腹が張りやすい
- 胃もたれや胃の不快感がある
- 便秘になりやすい
- お腹や骨盤まわりに重だるさを感じる
- 姿勢が崩れやすい
- 腰や背中が疲れやすい
ただし、これらの症状があるからといって、必ず内臓が下がっているとは限りません。
例えば、下腹部のぽっこり感ひとつをとっても、体脂肪、腹部の筋力、反り腰などの姿勢、便秘やガス、胃腸の状態など、さまざまな要因が考えられます。
女性では骨盤内の重さや排尿症状が出ることもあります
子宮・膀胱・直腸などを支える骨盤底筋や結合組織が弱くなる「骨盤臓器脱」では、下腹部の違和感だけでなく、骨盤内や腟のあたりに重さを感じることがあります。
また、尿が出にくい、尿が残っている感じがする、尿漏れがある、便秘になりやすいといった症状がみられることもあります。
このような症状は整骨院で判断するものではありませんので、気になる場合は婦人科や泌尿器科などの医療機関へ相談してください。
内臓下垂の見分け方は?セルフチェックのポイント
「自分は内臓下垂なのでは?」と気になる方も多いと思います。
ただし、見た目や簡単なセルフチェックだけで内臓下垂や骨盤臓器脱を診断することはできません。
あくまで身体の変化に気付くための目安として、次のような点を確認してみてください。
下腹部のぽっこり感が強くなった
以前より下腹部が前へ出て見える場合があります。
ただし、ぽっこりお腹の原因は内臓の位置だけではありません。姿勢、腹部の筋力低下、反り腰、体脂肪、便秘やガスなどでも同じような見た目になります。
食後の張りや胃腸の不快感が続く
食後に強くお腹が張る、胃もたれする、便秘やガスが続くといった場合には、胃腸の働きに何らかの問題がある可能性があります。
症状が続く場合は「内臓下垂だから」と決めつけず、内科や消化器内科への相談をおすすめします。
骨盤や腟のあたりに重い・下がる感じがある
女性で「骨盤の中が重い」「腟から何か下がってくる感じがする」「夕方になると違和感が強くなる」といった症状がある場合には、骨盤臓器脱など別の状態が関係している可能性があります。
腟の入口にふくらみを感じる、何かが出ているように感じる場合は、婦人科などの医療機関を受診してください。
排尿や排便に変化がある
尿が出にくい、残尿感がある、尿漏れが増えた、排便しにくいなどの変化も、骨盤底の機能低下などでみられることがあります。
排尿・排便の異常が続く場合も自己判断せず、医療機関へ相談することが大切です。
内臓が下がる原因として考えられること
「内臓下垂」という状態にはさまざまなケースが含まれるため、原因をひとつに決めることはできません。
身体の状態によって、次のような要素が関係することがあります。
骨盤底筋や体幹を支える筋肉の機能低下
身体の内部では、腹部や背中、横隔膜、骨盤底筋などが協調して体幹を支えています。
運動不足や加齢などによって身体を支える筋肉の働きが低下すると、姿勢が崩れやすくなったり、腹部や骨盤周囲に負担を感じやすくなったりすることがあります。
特に女性の骨盤底筋は、膀胱・子宮・直腸など骨盤内の臓器を支える役割を持っています。
妊娠・出産による骨盤底への負担
妊娠中は赤ちゃんの成長に伴って腹部の重量が増え、骨盤底にも大きな負担がかかります。
また、出産、とくに経腟分娩では骨盤底の筋肉や支持組織に負担が加わることがあります。
産後に尿漏れや骨盤内の重さなどが続く場合は、「出産したから仕方がない」と放置せず、必要に応じて医療機関へ相談してください。
加齢や閉経に伴う変化
年齢とともに筋肉や結合組織の状態は変化します。
女性では閉経後に骨盤底の支持力が低下しやすくなり、骨盤臓器脱のリスクが高くなることがあります。
慢性的な便秘や強いいきみ
便秘によって排便時に強くいきむ状態が長く続くと、骨盤底に繰り返し腹圧がかかります。
便秘を放置せず、水分・食事・適度な運動など生活習慣を見直すことも大切です。
慢性的な咳や重い物を持つ習慣
長く続く咳や、仕事・生活の中で重い物を頻繁に持つことも、骨盤底へ繰り返し負荷をかける要因になります。
慢性的な咳がある場合には、原因となる病気の治療を受けることが重要です。
運動不足や長時間のデスクワーク
運動不足や長時間のデスクワークによって、体幹の筋肉を使う機会が少なくなり、姿勢が崩れやすくなることがあります。
内臓そのものが下がる直接的な原因と断定することはできませんが、身体を支える筋肉や姿勢のバランスを保つためには、日常的に身体を動かす習慣が大切です。
内臓が下がるとどうなる?放置しても大丈夫?
臓器の位置が低いだけで症状がない場合には、それ自体が問題にならないケースもあります。
一方で、胃腸症状や排尿・排便の異常、骨盤内の重だるさなどが続いている場合は、別の病気が隠れている可能性もあります。
特に「内臓下垂だから仕方がない」と自己判断して長期間放置するのはおすすめできません。
原因を確認するためにも、症状に応じた医療機関を受診しましょう。
内臓下垂は治る?日常生活でできる対策
内臓下垂という言葉にはさまざまな状態が含まれるため、「この運動をすれば内臓が元の位置に戻る」と一律に言うことはできません。
一方で、身体を支える筋肉や骨盤底の機能を保ち、過度な腹圧を避けるために、日常生活で意識できることはあります。
適度な運動を習慣にする
ウォーキングなどの無理のない運動を継続し、全身を動かす習慣をつけましょう。
体力や筋力には個人差がありますので、急に激しい運動を始める必要はありません。
体幹・骨盤底筋を正しく使う
骨盤底筋は骨盤内の臓器を支える働きを持つ筋肉です。
骨盤底筋トレーニングは、尿漏れや骨盤臓器脱の症状改善に用いられることがあります。ただし、症状や身体の状態によって適した運動は異なります。
痛みや強い違和感がある場合は無理にトレーニングせず、医師や理学療法士など専門家の指導を受けましょう。
便秘を予防する
強くいきむ習慣は骨盤底への負担につながります。
水分や食物繊維を適度に摂り、毎日の生活の中で身体を動かすことを意識しましょう。
長時間同じ姿勢を続けない
デスクワークなどで同じ姿勢が長時間続く方は、ときどき立ち上がったり、軽く身体を動かしたりしましょう。
姿勢を完璧に固定することよりも、同じ姿勢を長く続け過ぎないことが大切です。
逆立ちやコルセットで内臓下垂は治る?
インターネット上では「逆立ちをすると内臓が元に戻る」「コルセットで内臓を支えればよい」といった情報を見かけることがあります。
しかし、逆立ちによって一時的に重力のかかる方向が変わっても、それだけで内臓下垂や骨盤臓器脱の原因が解決するわけではありません。
また、コルセットも腰や体幹を補助する目的で使用されることはありますが、内臓下垂そのものを治すための道具ではありません。
自己流の方法に頼る前に、まず症状の原因を確認することが大切です。
子宮下垂・子宮脱とは?内臓下垂との違い
「内臓下垂」と一緒に検索されることが多いのが、「子宮下垂」「子宮脱」です。
子宮下垂・子宮脱は、子宮を支える骨盤底筋や結合組織の支持力が低下し、子宮が腟の方向へ下がってくる骨盤臓器脱の一種です。
一般的な意味で使われる「内臓下垂」とは区別して考える必要があります。
子宮下垂・子宮脱でみられる症状
- 骨盤や腟のあたりが重い
- 何かが下がってくる感じがする
- 腟の入口にふくらみを感じる
- 長時間立っていると症状が強くなる
- 尿が出にくい・残尿感がある
- 尿漏れがある
- 排便しにくい
症状の程度には個人差があります。
腟から何かが出ている、排尿や排便に強い支障がある場合は、整骨院ではなく婦人科など医療機関へご相談ください。
子宮脱は骨盤矯正だけで治すものではありません
子宮脱を含む骨盤臓器脱には、骨盤底筋トレーニング、ペッサリーと呼ばれる器具を使った治療、症状によっては手術などの治療法があります。
骨盤矯正によって子宮脱そのものを治すことはできません。
当院で対応できるのは、医療機関での治療が必要な病気そのものではなく、姿勢や腰・骨盤まわりの筋肉、身体の使い方など運動器に関する部分です。
内臓下垂が気になるときは何科を受診する?
症状によって相談する診療科は異なります。
- 胃痛・胃もたれ・便秘・腹部の張りなど:内科、消化器内科
- 腟から何か出る、子宮の下垂感:婦人科、女性泌尿器科など
- 尿漏れ・排尿しにくい・残尿感:泌尿器科、婦人科
- 強い腹痛や急激な症状:速やかに医療機関へ
どこを受診すればよいか迷う場合は、まず内科やかかりつけ医に相談しても構いません。
神戸市兵庫区で姿勢や骨盤まわりの不調が気になる方へ
内科・婦人科などで病気の有無を確認したうえで、腰や骨盤まわりの筋肉の張り、姿勢の崩れ、身体の使い方などが気になる場合には、整骨院で身体の状態を確認することも選択肢のひとつです。
神戸市兵庫区のかとう鍼灸整骨院では、姿勢や骨盤周囲の状態、腰や股関節の動きなどを確認し、一人ひとりの身体の状態に合わせた施術や生活上のアドバイスを行っています。
かとう鍼灸整骨院では、姿勢や骨盤周囲の状態、腰や股関節の動きなどを確認し、一人ひとりの身体の状態に合わせた施術や生活上のアドバイスを行っています。
内臓下垂についてよくある質問
Q. 内臓下垂になると下腹がぽっこりしますか?
下腹部がぽっこりして見えることはありますが、それだけで内臓下垂とは判断できません。体脂肪、便秘やガス、腹部の筋力、反り腰などの姿勢も関係します。
Q. 自分で内臓下垂かチェックできますか?
見た目や簡単なセルフチェックだけで診断することはできません。胃腸症状や排尿・排便の異常、骨盤内の違和感などが続く場合は医療機関へ相談してください。
Q. 内臓下垂は運動で治せますか?
適度な運動や体幹・骨盤底筋のトレーニングが役立つ場合はありますが、原因によって対応は異なります。運動だけで臓器が必ず元の位置に戻るとは限りません。
Q. 内臓下垂と胃下垂は同じですか?
同じ意味ではありません。胃下垂は胃の位置が低い状態を指しますが、「内臓下垂」は胃だけでなく、さまざまな臓器が下がっている状態を表す一般的な言葉として使われています。
Q. 内臓下垂と子宮脱は同じですか?
同じではありません。子宮脱は骨盤底の支持力が低下し、子宮が腟の方向へ下がる骨盤臓器脱の一種です。婦人科などでの診断・治療が必要になる場合があります。
Q. 内臓下垂が気になる場合は何科に行けばいいですか?
胃腸症状が中心なら内科・消化器内科、子宮や腟の下垂感がある場合は婦人科、排尿症状が中心なら泌尿器科などが候補になります。
まとめ|内臓下垂は症状の原因を確認することが大切です
「内臓下垂」という言葉は幅広い意味で使われていますが、下腹部が出ている、姿勢が悪いといった見た目だけで判断することはできません。
胃腸の不調、骨盤内の重さ、尿漏れ、排尿・排便の異常などが続く場合には、まず原因を確認することが大切です。
特に女性の子宮下垂や子宮脱など骨盤臓器脱が疑われる症状については、婦人科など適切な医療機関へ相談してください。
そのうえで姿勢や腰・骨盤まわりの筋肉、身体のバランスについてお悩みがある場合は、かとう鍼灸整骨院でもご相談をお受けしています。
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産後骨盤矯正このブログを書いたスタッフ
[整体師]
鮫島 千華(さめしま ちか)
学生時代は剣道に励んでおり、日々竹刀を振っておりました。 現在は、産後の骨盤矯正をさせていただいております。 産後のお悩みを解消できるように頑張っていきます。


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